(写真は、ヘレナ・ルビンスタイン社 HPより)
ヘレナ・ルビンスタイン Helena Rubinstein(1870年12月25日- 1965年4月1日)。米国化粧品メーカー「ヘレナ・ルビンスタイン」の創業者で、世界有数の女性大富豪の一人です。女性起業家で史上始めて大富豪になったのがこのヘレナ・ルビンスタインだと言われています。
ルビンスタインはポーランド(当時のオーストリア-ハンガリー帝国)のクロコーという町の商店主の娘として生まれました。その後、オーストラリアに移住していますが、所持金もなく英語もまだほとんど話せなかったようです。それでも、彼女がヨーロッパから持ち込んだ化粧品は町の話題となり、やがて自分で製造販売を始めます。
当時のオーストラリアでは原材料がなかなか揃わなかったので、羊毛大国オーストラリアで豊富に入手できるラノリンオイル(精製羊毛脂)を使用しましたが、独特の臭みを消すためにラベンダーや睡蓮で香りづけをしていました。
やがてメルボルンに引っ越し、そこで資金的な支援者を見つけ1894年に美容クリーム「クレーム・ヴァレーズ」(Crème Valaze)の製造販売を始めます。これが記念すべき第1号商品ですが、これが飛ぶように売れ大成功をおさめました。このお金でコリンズ通りに美容サロンを開き、顧客の肌質に合わせた科学的なトリートメントを行うようになりました。さらにシドニーにサロンを開き、続いて1908年に英国ロンドン、1912年にはパリに、1915年にはニューヨークに「サロン・ド・ボテ・ヴァレーズ」を開店します。
こうしてヘレナ・ルビンスタインは世界で始めて企業規模で化粧品を製造販売する世界的ブランドとなっていきます。当時、女性が銀行借り入れをすることは不可能だったので、すべて稼いだ自己資金を再投資することで事業を拡張していきました。
今日では当たり前になっている化粧品のデパート販売、ビタミン配合化粧品、顧客の肌のタイプに合わせた化粧品の商品化、自社ブランド製品を使ったサロンの経営などなど・・・すべてヘレナ・ルビンスタインが最初に始めたものです。
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"Nothing that is worthwhile comes easily…"
「価値あるものは簡単にはやってきません・・・」
"Beauty is power"
「美は力。」
"I like fast decisions"
「私はすばやい意思決定が好きです。」
"Hard work… It certainly keeps a woman alive!"
「ハードワーク・・・ハードワークで女性は生き生きとし続けます!」
"My only recreation is work."
「仕事こそが私の気晴らしです。」
"Work has been indeed my best beauty treatment. I believe in hard work. It keeps the wrinkles out of the mind and the spirit. It helps to keep a woman young."
「まさに仕事こそが私にとっての美容トリートメントです。私はハードワークの信奉者です。そのおかげで頭も心も老化しないんです。女性が若々しさを保つ助けになります。」
"If I hadn’t done it, someone else would have."
「もし私がしなかったら、誰か他の人がしていたでしょう。」
"First you have to have a good story to give. Next you must know how to spread the gospel… my gospel."
「まず最初に、よい物語をお客さまにお話しする必要があります。次に、福音の広め方を知っておかなければいけません・・・私の福音をです。」
"There are no ugly women, only lazy ones."
「美しくない女性はいない、怠惰な女性がいるだけです。」